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2022/06/07

川のメンテナンス? ―河川の浚渫について―


豪雨の日、今にも溢れそうな川を見たことがありますか?台風の日、住んでいる地域の川がテレビ中継されている映像を観ると氾濫しないかと不安になります。

堤防が壊れる・道路に水が溢れるといった被害が発生する事もあります。このような事態を起こさせないために、どのような対策が考えられるでしょうか。

今回はその対策の1つである 河川の浚渫(しゅんせつ) について紹介したいと思います。


■浚渫とは

「浚渫」とは氾濫を起こさないようにする対策手段の一つです。

豪雨や時間の経過等により積もった土砂を放置すると、川の断面が小さくなり大雨が降ったときに溢れる可能性が生まれます。これを防ぐ為、河川の底面に溜まった土砂を取り除くことにより必要な流量を確保することができます。

 また、浚渫は防災・減災のためだけでなく水質改善のために行われることもあります。


■調査の様子

どの程度の土砂が溜まっているのか調査を行います。実際に川に降りて土砂の量を測ってみると、本来の河床より掘れていたり、草だけが高く伸びていたりと浚渫の必要がない箇所も判明しました。

 この調査をもとに図面を描き、データをまとめ、どれだけの量をどのようにして取り除くのか、優先度や緊急性を考慮し実施計画を立てます。


■私たちの仕事

河川の仕事と一言にいっても、構造物の設計や修繕だけでなく、今回の浚渫のように河川のメンテナンスを計画する業務もあります。

川は町の景色や安全に大きく影響します。現場に足を運んで様々な計画を立てるこの仕事は、自分にとってとても身近に感じられます。

今回の記事を読んで頂いたことで、少しでも河川の仕事に興味を持っていただけたら嬉しいです。


 

2019/11/27

準備の大切さを河川から学んだ


入社して半年経った頃、河川巡視の業務を担当することになりました。
私は長い距離を歩くことが好きで、休みの日はよく街中や河川敷を散歩して、風景や自然を観察しています。
河川敷を歩いているとき、河川の護岸や堤防が崩れている場所や、修復工事を行っている様子を時々見かけますが、河川がどのように管理されているのかというようなことは考えたことがありませんでした。河川がどのように管理されているか知ることができるだけでなく、自分が点検する立場になることに不思議な感覚がありました。

 
河川巡視は現場作業と室内作業があります。
現場作業は2人1組で行い、片方は地図で管理施設の場所を確認し、もう片方は前回の巡視の際に撮影された写真を見ながら、同じ場所で同じ風景や点検物の写真を撮影するという方法です。橋や樋管等の管理施設だけでなく、護岸・堤防の損傷、河川堤防内の耕作といった不法行為等も点検の対象になります。新たに護岸・堤防の損傷、不法行為を発見した場合は、写真を撮り、地図に場所を記入します。損傷が修復された場合や不法行為が解消されている場合は修復・解消済みという事を報告します。
普段歩いているときとは違う目線で河川を観察することはとても新鮮な感覚でした。

 
しかし、歩いて写真を撮ることだけが点検ではありません。
室内作業では、写真を整理し、前回行われた巡視と変化した点を報告しなければなりません。多い日には1日10km以上歩き、200枚以上写真を撮ることもありました。写真を整理する作業が最も時間がかかり、この作業を効率良く進めることで業務全体の効率を上げることができます。
現場作業の前にどうしたらミスをすることなく写真を整理できるかを考え、巡視の流れを何度も思い返しながら写真リストの作成をしました。

 
写真リストを作成する際に工夫したことは大きく分けて3つあります。
1つ目は、点検物番号の重複や漏れを防ぐために、できるだけ1枚のA4用紙に収めることです。
2つ目は、巡視・撮影の順番が交互しても対応できるようにすることです。
3つ目は、点検物の種類を混同しないために種類ごとに列を分け、撮影した写真がどの点検物であるかが一目で分かることに工夫しました。
写真リストを使うことで、写真整理がスムーズになるだけでなく、追加した点検物を一目で把握することができました。
 写真リストを使うことで、写真整理がスムーズになるだけでなく、追加した点検物を一目で把握することができました。その結果、写真リストの作成前に比べると全体の作業時間が半分になり、ミスが大幅に減りました。
事前の準備の大切さを改めて実感し、今後の業務においても、作業によってリストを作成すること等、事前の準備しっかり行うことを意識して取り組みたいです。
今回の河川巡視業務では、仕事の流れをいち早く掴み、様々な方法で作業の効率を良くしていくことを学ぶことが出来たのではないかと思います。
最近は川を見ると無意識に点検物を探してしまい、河川に対する見方が変わったように思います。今回の河川巡視業務は歩くことが好きな私にとって、とても記憶に残る業務になりました。
 
【原稿作成:地理情報部、編集:広報委員会】

 

2019/09/19

「アンカーの点検」と「特定土工点検」 現状と課題


一般社団法人アンカー健全度協会は、アンカーの点検の現状と特定土工点検が直面している問題点について、9月4日に国土交通省近畿地方整備局の会議室で、紹介する機会を頂きました。
株式会社シードコンサルタントは、一般社団法人アンカー健全度協会の関西支部の事務局として会議に出席しました。
切土斜面のアンカーが破断したため、斜面が移動した結果、路面が変状し、道路が長期間通行止めになった事例を紹介しました。また、アンカーの鋼線が錆びた多くの事例などを紹介し、アンカーの維持管理の必要性と特殊性についても説明しました。


 特定土工点検については、近接目視点検が必要なこと、これにより草刈りの費用が必要なことや、健全性の診断の評価の基準が具体的に決められていないため、評価する会社によって判定が異なること、詳細調査を行わずに措置の必要性を診断することなど、全国で会員が実施している業務で実際に遭遇している問題点について紹介しました。
 



 
切土法面には斜面の滑りを防止するため、多数のアンカーを打設している斜面があります。斜面内部の地下水がアンカー内に進入し、内部の鋼線が錆びている状況が点検時にしばしば確認されます。アンカーの錆に気が付かなかったため、地山のすべる力に対抗することが出来ず、アンカーが破断し、道路に落下する事例も発生しています。
 
アンカーは二重防食されているため、かつては永久構造物と考えられてきました。点検をしたところ、鋼材が錆びている事例が多数見つかったため、永久構造物ではないことが次第に明らかになってきています。
 
点検をしてきた結果、専門家が外見を見てもなかなか内部の錆に気が付かないことが多いことが分かり、キャップを外して調査をする必要性が明らかになってきました。アンカーについては、多くが地中に埋設されていること、鋼製のキャップで中の状況が外からでは確認できないことなどから、外見から判断する近接目視点検だけでは安全性の確保に問題があるようです。
 
一般社団法人アンカー健全度協会では、会員から全国の情報を集めているため、多くの事例から、アンカーの点検と特定土工点検について、会員各社に必要なアドバイスをしてくれます。
また、発注されるであろう業務を確かな技術と経験を基に実行できるよう、実際の現場において事前に訓練をし、経験を積む機会を提供してくれます。

公共施設の老朽化により維持管理の必要性がますます高まっています。身近な道路と斜面の構造物もしっかり点検して安全を確保する時代になってきました。
施設の維持管理には、その地域の過去の被災の状況や施設の経年劣化の状況を熟知しているとともに、実際に構造物の設計をその地域で長年やってきた人材がいる地方のコンサルタントの役割が、ますます高まっていると言えます。

一般社団法人アンカー健全度協会では、会員から全国の情報を集めているため、多くの事例から、アンカーの点検と特定土工点検について、会員各社に適切なアドバイスをしてくれます。
株式会社シードコンサルタントは、地方の小さなコンサルタントではありますが、協会を通じて技術的な支援を受ける等、大手コンサルタントに引けを取らない技術を提供できるよう日々の業務に取り組んでいます。
 
【原稿作成:計画設計部、編集:広報委員会】

2019/05/01

災害復旧支援の仕事に積極的に取り組む会社です


最近、災害が多い日本です。
私たちが住んでいる街でも、平成最後の年に、多くの護岸が被害を受けました。
私たちの会社は奈良県内にあります。地元の奈良県内で災害が発生すると、通常の仕事を後回しにしても、災害復旧支援の仕事に優先的に取り組むことも良くあります。その後が大変ですが。

 
平成30年7月5日からの大雨では、奈良県内でもたくさんの河川に被害が
見られました。

 
皆さんが普段歩いたり、電車で渡っている橋の下の護岸も、実は大きな被害が見られました。護岸がずれ落ちている状況が分かると思います。
 
大雨が通過した直後に、河川の状況を点検をしますが、大きな災害が発生した時は、役所の担当者だけでは回りきれないため、私たちのような地元のコンサルタントが点検に協力する体制が奈良県にはあります。
大雨後の護岸の点検も、地元の建設コンサルタントなら、すぐに確認に行くことができます。こんなに護岸が移動していることもあります。
 
いざというとき、地元の建設コンサルタントは直ぐに被災状況を確認し、災害復旧支援に会社ぐるみで取り組むことができます。
住んでいる家の近くで災害が発生したら気になりますし、場合によっては家が危ないかもしれません。他人ごとではありません。普段見慣れた風景なので、何が被災した原因かも、現地に行けば大体想像できます。
小さな地方のコンサルタントですが、地元のコンサルタントならではの社会的な役割があります。個人的には、転勤も無いので、家族と一緒に楽しく暮らせるメリットもあります。満員電車に乗る必要もありません。東京で大手コンサルタントに勤務した時、子供の学校の転向で家族に迷惑をかけたり、満員電車で通勤したりしていた生活と比べると、天国のような生活です。
生活基盤の地元の町に、少しでも貢献する機会があること、そして自分が設計した構造物を家族に見せて自慢できることは、地方コンサルタントに勤務する特権なのかもしれません。息子には、パパは町のお医者さんだと自慢しています。
 
【原稿作成:計画設計部、編集:広報委員会】

 

2019/04/24

大企業にない強み


シードコンサルタントには、総合建設コンサルタントという看板の通り、多様な部門のスペシャリストが所属しています。これは当社が様々な業務を受注できるという事以外に、業務上で他部門の知識が必要となった時、社内で解決できるという意味でもあります。

私は主に官庁の下水道設計に従事していますが、河川や道路の専門知識が必要になる事が多く、他部署の河川や道路の担当をしている社員に相談することが多々あります。

また、そのように他部署の社員に相談するという事が気軽に出来るという点も当社の特徴です。当社では社員同士の横の繋がりを重要視しており、社員旅行やゴルフコンペ、ランナー部等の業務外イベントを積極的に行い、社員同士の交流を促進しています。

当社は中小企業でありますが、風通しの良い横の繋がりは大企業に無い強みです。気軽に部署間を行き来でき、しばらく働いていれば自然と全員の顔と名前を把握出来る社員数という規模は、働く環境としてとても心地よいものだと思います。
 
【原稿作成:水工環境部、編集:広報委員会】

2019/03/13

水辺の散策路・健幸ウォーク

 
3/31(日)に「水辺の散策路・健幸ウォーク」と題するウォーキングイベントが京田辺市で開催されます。
「水辺の散策路」とは、京田辺市が自然の豊かさを身近に感じ、健康で幸せに暮らせるまちづくりを目指して市内の“水辺のみち”を散策路として整備を進めている事業です。
この水辺の散策路は、市内の駅を起点に水辺のみちや観光資源等を回遊できるルートとなっており、テーマの異なる全10ルートで構成されています。
水辺の散策路整備事業の構想は、京田辺市の委託業務で当社が作成したものがベースとなっています。
このうち既に7ルートが整備され、今後2020年までに全てのルートが整備される予定となっています。

今回のイベントでは、京田辺市の北部地域にあるJR片町線の大住駅と松井山手駅を起点とする「虚空蔵谷川・桜並木ルート(約5.8km)」と「虚空蔵谷川・歴史ルート(約4.6km)」の2ルートをウォーキングします。
このルートには、水辺のみちとして一級河川虚空蔵谷川、観光資源として月読神社や大住車塚古墳などを回遊するルートとなっています。
興味のある方はイベントに参加しみてはいかがでしょうか。
詳しくはチラシをご確認ください。
 
【原稿作成:都市開発部・営業本部、編集:広報委員会】

2019/01/16

水管橋が完成しました!

 
以前にも「水管橋」の記事を配信しましたが、今度は別の場所で、弊社が設計した水道管の橋(水管橋)が施工されました。
 
 
 
水管橋を川の上流側から撮影した風景です。
完成したのは平成30年3月末です。
(時季は違いますが桜がきれいですね)
水管橋が三角のジグザグに見えるのは強度を補強しているためです。 

 
水管橋の近くから撮影した風景です。
遠くからの写真ではジグザグに見えていた補強は実は複雑に作られています。
上側の2本は補強で、水道管本体は下側の1本だけです。
(細く見えますが、太さは15cmもあります)
手前側には銀色のゴングのようなものが見えます。これは「空気弁」と呼ばれるもので、水道管の中に入った空気を抜くための装置です。
ほとんどの水管橋に設置されているので探してみてはいかがでしょうか?
 
水道管は地中に埋めるため、水管橋のように設計した完成品を目にする機会は数少ないです。設計どおりに施工されている水管橋を見るのは気分がいいものです。
 
【原稿作成:水工環境部、編集:広報委員会】