2019/11/27

準備の大切さを河川から学んだ


入社して半年経った頃、河川巡視の業務を担当することになりました。
私は長い距離を歩くことが好きで、休みの日はよく街中や河川敷を散歩して、風景や自然を観察しています。
河川敷を歩いているとき、河川の護岸や堤防が崩れている場所や、修復工事を行っている様子を時々見かけますが、河川がどのように管理されているのかというようなことは考えたことがありませんでした河川がどのように管理されているか知ることができるだけでなく、自分が点検する立場になることに不思議な感覚がありました。

 
河川巡視は現場作業と室内作業があります。
現場作業は21組で行い、片方は地図で管理施設の場所を確認し、もう片方は前回の巡視の際に撮影された写真を見ながら、同じ場所で同じ風景や点検物の写真を撮影するという方法です。橋や樋管等の管理施設だけでなく、護岸・堤防の損傷、河川堤防内の耕作といった不法行為等も点検の対象になります。新たに護岸・堤防の損傷、不法行為を発見した場合は、写真を撮り、地図に場所を記入します。損傷が修復された場合や不法行為が解消されている場合は修復・解消済みという事を報告します。
普段歩いているときとは違う目線で河川を観察することはとても新鮮な感覚でした。

 
しかし、歩いて写真を撮ることだけが点検ではありません。
室内作業では、写真を整理し、前回行われた巡視と変化した点を報告しなければなりません。多い日には110km以上歩き、200枚以上写真を撮ることもありました。写真を整理する作業が最も時間がかかり、この作業を効率良く進めることで業務全体の効率を上げることができます
現場作業の前にどうしたらミスをすることなく写真を整理できるかを考え、巡視の流れを何度も思い返しながら写真リストの作成をしました。

 
写真リストを作成する際に工夫したことは大きく分けて3つあります
1つ目は、点検物番号の重複や漏れを防ぐために、できるだけ1枚のA4用紙に収めることです。
2つ目は、巡視・撮影の順番が交互しても対応できるようにすることです。
3つ目は、点検物の種類を混同しないために種類ごとに列を分け、撮影した写真がどの点検物であるかが一目で分かることに工夫しました。
写真リストを使うことで、写真整理がスムーズになるだけでなく、追加した点検物を一目で把握することができました。
 写真リストを使うことで、写真整理がスムーズになるだけでなく、追加した点検物を一目で把握することができました。その結果、写真リストの作成前に比べると全体の作業時間が半分になり、ミスが大幅に減りました。
事前の準備の大切さを改めて実感し、今後の業務においても、作業によってリストを作成すること等、事前の準備しっかり行うことを意識して取り組みたいです
今回の河川巡視業務では、仕事の流れをいち早く掴み、様々な方法で作業の効率を良くしていくことを学ぶことが出来たのではないかと思います。
最近は川を見ると無意識に点検物を探してしまい、河川に対する見方が変わったように思います。今回の河川巡視業務は歩くことが好きな私にとって、とても記憶に残る業務になりました。
 
【原稿作成:地理情報部、編集:広報委員会】

 

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