2015/04/21

『災害対策セミナー』に参加

広報委員会です。
4月17日に奈良県測量設計業協会主催の『災害対策セミナー』に参加してきました。
内容は「災害査定について」と「写真測量の新技法について」と「CIMの動向」でした。
会場には多くの参加者が見られ関心の高さが伺えました。個人的にも行政の動向を知る良い機会でしたし、新技術の新たな想像に繋がるものもあり、非常に興味深い内容でした。
そこで早速、今回受講した内容を同行した若手社員が部署内の勉強会で発表しました。他の部員への情報共有もありますが、発表を行った若手社員のプレゼン力向上にも繋がったかなと思います。
勿論皆からのダメ出しは惜しみなく注がれました( ̄▽ ̄)ノ
******************受講内容を追記いたします。*****************
【災害査定について】
 まず災害査定とは災害復旧事業を行ううえでその被災が国庫負担(又は県負担)により復旧するものであるか否かを被災状況を調査した資料から査定する事を言います。
 今回受講させていただいた内容はその査定の「判断基準」についてのものでした。
 具体的には災害の定義というものがあり、以下に該当するものを災害と認定されています。
『異常な天然現象により生じた災害である』(例:河川であれば警戒水位以上の水位など、河川以外であれば最大24時間雨量80mm以上の降雨など)
『地方公共団体又はその機関が維持管理している公共土木施設の被災である』
『負担法の適用除外に該当しないものである』(例:1箇所の工事費が限度額未満の場合は適用除外など)
 上記内容について、過去事例などを交えながら講義していただきました。
【写真測量の新技法について】
 このセミナーでは「Photog-CAD」というソフトが紹介されました。このソフトは市販されているカメラを用いて、被災地(法面崩落箇所など)の写真を原則3枚撮るだけで、3次元地形モデル(一般的な地図は2次元ですが、3次元地形モデルは座標の標高を3次元的に処理することにより立体視する事ができる比較的新しい技術です。)を作成していました。
 作成された3次元地形モデルから横断図を投影し、調査資料に添付するといった流れでした。
 従来は被災した法面などを作業員がテープやポールなどを持って範囲や状況を調査するのですが、危険を伴う上に計測の仕方によっては誤差も生じるといった事もあるのですが、このソフトを使うことでこれらを解消できる、そんな講義でした。
【CIMの動向】
 CIMとは「Construction Information Modeling」の略で計画・調査・設計段階から3次元モデルを導入し、その後の施工、維持管理の各段階においても3次元モデルに連携・発展させ、あわせて事業全体にわたる関係者間で情報を共有することにより、一連の建設生産システムの効率化・高度化を図るものである。(参考文献:国土交通省「技術調査関係」)
 今回のセミナーではあるソフトメーカーのソフトのプレゼンテーションを行う形で、既存の地図(今回はグーグルマップを使われていました)に現地より(被災地や定点観測地点など)モバイル端末を使って情報をeメールなどで送り、リアルタイムな情報を地図に投影するといった内容でした。
(広報委員:木村)